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DropboxのYCombinator応募フォームに見るハッカー達の起業感

5月 30th, 2010

以前、@hrjn がtwitterで言及していたのですが、2007年夏のDropbox創業者:Drew Houston(当時24歳)のYCombinatorに応募するときの応募フォームが公開されていました。
読んでみると向こうのハッカー達の起業感がにじみ出てたので、気付きをまとめます。
個人的にDropboxは、自分が起業する場合のロールモデルかな~と思ったり。

» Y Combinator Funding Application – Dropbox

印象的な質問はこの5つ。

# Please tell us in one or two sentences something about each founder that shows a high level of ability.
(それぞれの創業者はどんなハイレベル能力を持っていますか?)
よく起業は、「何をするか?」よりも「誰とするか?」が重要だ、という話を聞きます。
もちろん「何をするのか?」も重要で、フォームの中でも1番目の質問はこの手の質問なのですが、2,3番目に創業メンバーに関する問いが続いている当たり、日本よりも細かく創業メンバーのスキル・人柄が見られている気がします。

# For founders who are hackers: what cool things have you built? (Include urls if possible.)
(創業者にハッカーがいたら、彼はどんなクールなモノを今までに作りましたか?)
生粋のハッカーであるPaul Grahamが創立したYCombinator”らしさ”が出る質問。
これ対してDrewの答えがまたSVチックw

Programming since age 5; startups since age 14;
(5歳の時のプログラミングを初めて、14歳のときに起業した。)

# How long will it take before you have a prototype? A beta? A version you can charge for?
(プロトタイプを作るまでにどのくらいの期間がかかりましたか?)
Paul Grahamは、サービスを作るときは3ヵ月で作れ、と言っていますが、スタートアップはスピード感が命。
個人的にも、ほとんどのサービスはそんなに時間かけずに出来てしまう印象があって、一つのことにフォーカスできるエネルギーが起業には最も重要なのかも。
Dropboxのプロトタイプは、別の会社で働きながらも8週間でできたそうです。

ちなみに伊藤譲一は1ヶ月半で作れ、と言っていたようなw

# Which companies would be most likely to buy you?
(もしあなたの会社を買収するとしたらどの会社?)
# If one wanted to buy you three months in (August 2007), what’s the lowest offer you’d take?
(もし3ヵ月以内で買い手が現れたら、最低いくらで応じますか?)
これは向こうならではの問いですよね。
M&Aマーケットが盛んなシリコンバレーでは、Exitとしてバイアウトは自然に出てくる発想。
日本では中々難しい選択肢ですが、グローバルに打って出る!という気概のある日本のテクノロジーベンチャーであれば、むしろバイアウト狙いの方が現実的な選択肢のような気がします。

そして、Drewの解答の中にも面白いセンテンスがいくつか。

My friend and roommate (redacted) from MIT is helping out too, but he works with me at Bit9, and a non-solicit clause in my employment contract prevents me from recruiting him (and the VP Eng explicitly told me not to recruit him.)
(私のMITからの友人とルームメイトも助けてくれていて、彼は今Bit9で私と働いていますが、私と会社との雇用契約から彼を雇うことができません。)

契約で引き抜きとかが禁止されているんですね。
起業が盛んなシリコンバレーでは当然なのでしょうか。(あるいは、ただの雇用契約をきっちり決めるという向こうのやり方なのか。)

In any case, I have several leads, have been networking aggressively, and fully intend to get someone else on board — either another good hacker or a more sales-oriented guy (e.g. the role Matt fills at Xobni). I’m aware that the odds aren’t good for single founders, and would rather work with other people anyway.
(とにかく、積極的にネットワークを広げて、他の人に加わってほしいと思っています。できれば優秀なハッカーかビジネス系の人(XobniのMattのような)が。私は一人で起業することは不利だと思っており、とにもかくにも他の人と一緒に創業したい。)

私も一人で起業するよりも、数人で役割分担しながら起業した方が良い気がします。
もちろん他のメンツが入れ替わっても一人でもやりぬく、という強靭な意志も必要ですが、互いに切磋琢磨でき、質の高いモノを作るための議論が行え、何より気の合う仲間と働くのは楽しい。

Paul Grahamも下記3つの理由からSingle Founderは勧めていません。
・自信の無さの表れだから。自信があるなら他の人を巻き込みなさい。
・一人で会社を運営するのは大変だし、自分の判断をチェックできるシステムが無い。
・結束力が起業を強くする。
» The 18 Mistakes Than Kill Startups

ちょくちょく向こうの起業家話を聞いたり、読んだりするとテンションが上がります。
下のFacebookの本もすげー生々しくて面白かったです。

8maki proposal, シリコンバレー, ベンチャー ,